梨改め京成直通初の更新車8816編成

新京成と料理レシピと架空鉄道設立準備と

【新京成のタヌキくんと同世代の車両】関東鉄道のこちらの車両でも引退した編成が発生

今年11月1日の朝ラッシュ時間帯をもって運用から完全に引退し廃形式となった新京成のタヌキくんこと8000形。最後まで残ってたタヌキくんであった8512編成はS59年度に製造された編成でしたが、ちょうど同時期、茨城県関東鉄道でも常総線沿線での開発(守谷市常総ニュータウンなどに代表される)の進捗によって通勤通学時間帯の混雑がひどくなり輸送力増強のために新しく通勤形気動車を開発しました。関東鉄道常総線はご存じの通り、路線が茨城県内に位置し石岡市柿岡にある地磁気観測所の所在地から35km圏内にスッポリと入ってしまい、電化しようにも通常の通勤路線でオーソドックスに使われてる直流電化方式を採用すると地磁気観測所の観測に支障をきたしてしまうことからもし電化するとすれば交流電化方式でしか電化する選択肢はなく、車両が直流電車以上に高価なものになってしまうなどの理由で電化することは断念し引き続き気動車の走る非電化区間として運用を続けてるのです。

 

その常総線にS58年度、登場した気動車ですが、すでに当時国鉄キハ10系を関東鉄道が買い取りそれを通勤形の車体へ作り替える形で登場していたキハ310形の設計を基本に下回り機器に同じ国鉄のキハ20系の廃車発生品と新しく作ったキハ310形に準じた形状の車体を組み合わせたキハ0形と称する通勤形気動車です。先に登場してたキハ310形と異なるのは2両で1組の編成であること、登場当初より前面部に行先表示器が設けられてたことですが、一番の見どころはキハ310形とキハ0形とでは車両形式の登録上での分類が前者は国鉄から買い取ったキハ10系の車体更新車であり、関東鉄道がキハ10系を改造して登場したことになってることからキハ10系時代の車籍が残ってるのに対し、後者は下回り機器こそキハ20系の廃車発生品を流用してるものの新車として登場したために下回り機器の提供元となったキハ20系の車籍は全く関係ない関東鉄道が独自に登場させた新車という点です。以前私のブログ記事に書いた話に当てはめればキハ310形が京成3400形、キハ0形はJR東日本107系という関係。

 

実はなぜ、ここにきて関東鉄道常総線のキハ0形のお話をしてるのかというと、キハ0形が登場した当時、新京成の社長が関東鉄道の社長を兼任してたのです。新京成でS61年度新しく登場した1,500V直流電化鉄道路線向けの本格的なVVVFインバーター制御車両の先駆け的な車両で、現在でも全車両が健在というまさしく新京成を代表する車両である8800形の開発に際し、当時、関東鉄道の社長を兼任されてた新京成の社長が関東鉄道常総線を電化するにあたって常総線の走ってる地域の地理的な事情から交流電化するしかその方法はなく、関東鉄道常総線用の交流電車の開発には交流モーターを使ったVVVF制御車両の開発研究が必要であることから、直流で電化されてる新京成でその当時の新車としてVVVFインバーター制御方式を採用する決断をしたということを別の方のブログ記事から読んでます。

 

話は関東鉄道のキハ0形のことについてに戻りますが、今回引退した編成はキハ005+キハ006で編成された2両編成です。キハ0形は前作のキハ310形より車体の経年は新しいものの下回り機器自体はキハ20系で使われてたもので製造されてからすでに60年ほどにもなるものです。老朽化はもうまる見えです。引退する理由は新京成のタヌキくんと同じで総合的な車両の老朽化に伴うものです。キハ0形の初登場したS58年度ももう今から38年も前のことです。同時期、新京成ではタヌキくんを絶賛増備中の時期でした。