梨改め京成直通初の更新車8816編成

新京成と料理レシピと架空鉄道設立準備と

【今日乗った編成】行き帰りともに8800形未更新編成でした~ただし・・・?+初期の頃のVVVFインバーター制御車両

今日の会社への出勤でいつも乗ってる電車は行き、帰りともに8800形でこれから新形80000形の増投入が進んでいくと今度はこちらにも置き換えの対象が広まってしまう恐れのある未更新編成でした。行きしは8814編成でこちらは行先表示器がフルカラーLED化されているので将来更新工事を受け、引き続きの活躍が期待できる編成ですが、帰りは幕車編成な上、前面部に手スリが付いていたので「もしかしたら8801かもしれない?」と思っていたものの前面部右上の編成番号は無情にも「8811」。ステンレスドアへ交換された編成でした。

 

同じ8800形でも行先表示器が幕式のままで残ってる編成は7本あり、例の化粧板ドアを今に残し続けてる8801、8805両編成もこの幕車グループになり、幕車編成のグループは今後の80000形増備の際、検査を通さずにそのまま廃車されてしまう恐れがあるだけにもう今から心配です・・・?

 

といっても、新京成8800形の製造してた期間とほぼ同じ頃に登場したVVVFインバーター制御を採用した車両として現存車があるものに限って書いていくと東急9000系、同1000系、小田急1000形、近鉄3200系(京都市営地下鉄直通用車両)、同7000系(東大阪線・現:けいはんな線用の第3軌条車だが、第1編成登場当時は東大阪生駒電鉄という近鉄の系列会社の所有で、東大阪線開業に先立ち東大阪生駒電鉄が近鉄へ吸収合併されたために同車も近鉄の車両へ編入された)、大阪メトロ(登場当時:大阪市営地下鉄)20系アルミ車体車、阪急8000(神戸・宝塚線向け)・8300(京都線向け)系、北大阪急行8000形「ポールスター」、北神急行7000系(R2年6月の北神急行線の神戸市営地下鉄線への編入に伴いこの車両も現在は神戸市営地下鉄の車両の一部となった)あたりが挙がってきますが、もうさすがに初登場から35年も経過していればいくらVVVF制御車といえども老朽化の兆しは隠せなく、そこからさらに「現在でも廃車0両」まで達成できてるのも新京成8800形や近鉄3200系、同7000系、現在では神戸市営地下鉄車両の一部となった旧北神急行7000系しかないという貴重さで、この4形式はいずれもなかなか老朽化が進まないオールステンレス車体は採用せず一般的な普通鋼製車体とかアルミ車体です。さらに言えば、肝心要な新京成8800形こそ後年の純電気ブレーキ対応化により登場当時のVVVFインバーター音はもう聞けなくなりましたが、近鉄の3200、7000系では今でも登場当時の新京成8800形のVVVFインバーター音を聞くこともできます。一方で、旧北神急行7000系は制御機器を新京成8800形の更新車と同様にsic素子を使用したVVVFインバーターへ更新したためにこちらでは残念ながら登場当時のVVVFインバーター音は消滅してます。旧北神急行7000系は今後、旧北神急行区間神戸市営地下鉄編入に伴う車種統一のために神戸市営地下鉄6000形への置き換え対象になっているので遅くとも3年後くらいには旧北神急行7000系は全廃してるかもしれません?もし、この当時登場していた初期のVVVFインバーター制御の車両でもなかなか老朽化が進まないオールステンレス車体を採用していればこれよりもっと多くの初期VVVFインバーター制御の系列にまだ「廃車0両」という状態が続いてたかもしれませんが、実は35年も前のVVVFインバーター制御車両の初期の頃はその主人公となる機器であるVVVF主制御器の価格が非常に高価で、そのような高価な機器を採用しつつ、さらにこれまた高価な車体構造であるオールステンレス車体を同時に採用したら製造コストはもう非常に莫大なものになり、量産化も望めない「試作車止まり」状態になってしまいます。実際、国鉄新京成8800形と全く同時期、常磐緩行線東京メトロ(登場当時:営団地下鉄)千代田線直通用として207系900番台という当時、山手線へ増備を進めてた205系と同じ車体で前面部に非常口を設けるなどの地下鉄直通対応も施されたVVVFインバーター制御の車両を登場させましたが、これはもう正直言って失敗作でした。まず、VVVFインバーターの機種の比較のために数種のVVVF主制御器を1編成内に搭載したために空転が続発、また、車体が高価な軽量オールステンレス車体のために量産車として増備を続けていくには地下鉄直通を行う常磐緩行線東西線直通用車両向けで5M5T、山手線や中央・総武緩行線などの地上線区向けでは後年JR東日本発足後に自社設計される製造当初、京浜東北線へ増備が盛んに行われていた209系で採用された4M6TにまでM車の両数を減らさないとコスト的に見合わないことがわかり、その後の207系900番台の量産車に相当する車両は増備されなかった経緯があります。207系900番台の失敗の影響は相互直通先の東京メトロ(当該当時:営団地下鉄)でもやはり車両を大量に増備しなければならない状況下で非常に高価なVVVFインバーター主制御機器を採用した車両の増備がしばらくできなくなってしまったことから、営団地下鉄では当面、当時各線区へ増備が行われていた0系列にも直流モーターを使用する電機子チョッパ制御の改良形にあたる制御方式を採用する事態になったのです。

 

いくら車体は頑丈なオールステンレス車体でもその後の下回り機器が老朽化、もしくは207系900番台などのような1本しか製造されなかった車両では機器の特殊化(要するに交換部品がない状態)、さらにはこれは搭載している機器類の問題ではなく編成替えによって余剰になった車両が現れたことにより、結局は頑丈なオールステンレス車体のVVVF制御車でも廃車は発生してしまってはいます。